先日の日曜日、この研修会の次のステップであるパートⅡが実施されました。
前記事でも記載の通り、この研修会は東京都電装品組合が
各組合員(電装屋さん)のHV車・電気自動車に対する知識・技術の向上=業界自体の活性化を目的としています。
昨年度までに、HV車の基礎と簡単な実習の第一ステップの研修会は4回実施されており、
その受講者を対象とし、今回からは実習メインのパートⅡが開始されたのです。
パートⅡ1回目の研修会場は前記事と同じく、
当社から歩いていける距離の(株)デンソー東京多摩支店。
と・・・・ここでちょっと横道にそれますが・・・・・
以前から、このカテゴリー「講師のお仕事&電装業界のお話」では、
成り行きとは言え?東京都電装品組合の教育専任理事、かつ講師として、
長年、電装整備士の教育に携わってきた僕の思いを綴ってきた訳ですが、
以前も書いた様に、
ずいぶん前から、本業専念の為、講師の仕事は引退していと思ってました。
が、色々なしがらみですぐには辞められなかったのですが・・・・
やっと本年5月の理事改選で、教育専任理事を退く事が出来まして・・・・・・
晴れて自由の身になった訳です。
まぁ、この話は色々とあるので、又後日裏話を書きたいと思います。
で、話戻ってハイブリッド研修会。
そんな訳で今までは組合主催の講習と言えば、スタッフ側だった僕ですが、
今回はイチ組合員して参加しようと案内が来た直後に申しこみしました。
が・・・・日程が近づいた某日、教育委員長から電話が・・・・・
「お疲れさまです。30日の研修会なんですけど・・・」
「あ、僕申しこみましたよ。受講生として参加します。」
「その件ですけど、大塚さん、スタッフでお願します。」
「え~~~、講習受けたいんですけど」
「スタッフといっても講習中はやる事少ないですから、講習も受けて貰って構いませんから」
・・・・・・・・・・・(ーー;)・・・・・・・
まぁ、確かに教育専任理事も教育委員会も辞めたけど、逃げる様な辞め方?だったので
教育委員長には「臨時欠員や講習とかで困った時は手伝る範囲で手伝いますから・・・・」とは言ったけど。。。
今回は場所も八王子だから仕方ないか・・・・・・・
って訳で当日は結局スタッフとして参加しました。

パート1の基礎とは違い、パートⅡである今回は実習が多いので受講生はツナギです。
細かい内容は色々あるので記載しませんが、
今回は実習メインでダイアグテスターを使用した故障診断はもちろん、
実際にハイブリッド車の高電圧ケーブルの交換方法その他、実車をバラしての研修でした。
僕の場合はナビ付け等でハイブリッド車は日常さわっていますが、
電装屋でも、プリウスなんか講習でしか触った事無い!って方も結構いるようなので
実車をバラしての実習は良い経験になった方もいらした様です。
と、このように電装品組合では業界自体の未来を見据えた研修を行っている訳ですね。
HV研修会パート2は後数回、その後はパート3も予定されているようですので
パート1を受講している組合員の方はぜひ参加して下さい。
・・・って・・・・あれ・・・スタッフ側の人間では無くなったのに、ついつい組合擁護的な発言になってますね。
本当は自由な立場になったので、
イチ組合員として「こんな研修じゃまだまだ甘い!」って批判を書くつもりだたんですけど・・・・・・(^^ゞ
で、ここからは一般の皆様(特にハイブリッド車に御乗りの方)へのご注意。
前記事でも書きましたが
ハイブリッド車や電気自動車に関しては従来のエンジン車とは異なる点も多く、
整備を請け負う側もちゃんと勉強しないと対応できません。
前記事では”低電圧講習会に行ってきた&資格を取った”だけでは
最低限の”HV車をさわれる資格がある”ってだけの話で”HV車を治せる”技術あると言う事ではないと書きました。
整備を依頼する場合は、その先までキチンと教育を受けたお店に依頼しましょう。
まぁ、当面は皆さんディーラーさんにご依頼でしょうから問題はないと思いますが、
例えば、この先、予想される話として・・・・・
ある程度年数が経ってエアコンの効きが悪くなった時、
従来の車ならガソリンスタンドや量販店で
「エアコンの効きがちょっと弱くなってきたので、とりあえずガス足しといて!」や
相手側から「エアコンガス補充しましょうか?」なんてパターンがあると思います。
(本来はエアコンの効きが悪いからガス補充する・・・もおかしな話で、まずは点検してから・・・・なのですが・・・・)
が、これを知識のないお店で安易にやっしまうと大変なことになる可能性があります。
と言うのも、
プリウス等の場合、高い電圧がかかる電動コンプレッサーを使用しているため、
コンプレッサーオイルも絶縁性の高い専用のオイルを使用しています。
ここに、通常使用しているゲージマニホールド(エアコンガスを充填したり点検するために使用するツール)を接続してしまうと
ゲージ内に残っている従来の絶縁性の低いオイルがエアコンサイクル内に混入してしまい、
絶縁不良が起こり、エラーコードが出たり、最悪インバーターが壊れます。
又、エアコンサイクル内に混入したオイルを取り除くには、エアコンパーツ全交換になる場合もあり、
軽い気持ちでガスチャージをしただけで、恐ろしいほどの修理費用が発生してしまう恐れがあるのです。
これがきちんと勉強しているお店なら、
従来のゲージとハイブリッド車用のゲージは別に用意してあるでしょうからこのような恐れは少ないでしょう。
ゆえに、ハイブリッド車の場合は、お客様ご自身も、知らないお店に安易に整備を任せ無いよう注意が必要かと思います。
もちろん、すべての整備業者が日々精進しているのなら問題はないでしょうけど、残念ながらそういうわけではありません。。。
かく言う当社もまだまだ勉強不足ですので・・・・・・(^_^;)
by大塚専務
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